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1秒単位の大手自動車メーカーの効率化。
1円単位の町工場のコスト管理。
学んだことを全て活かして、目指すは究極の品質。

製品検査担当 係長/松石 将也[まついし・まさや]

1987年生まれ。神奈川県立城山高校 卒業。
トヨタ相模原工場で製品検査に約5年携わる。工場移転に伴い、プラスチック成形工場に転職し、4年間勤務。
2016年、再び自動車関連の仕事をするために飛鳥車体に転職。

100m走者みたいに、コンマ何秒の壁に挑戦した、
大手自動車メーカーでの日々。

 最初に入社したトヨタの工場では、疑似走行テスターによる製品検査を行っていました。部品は適正か、ライトは点くか、走行に異常がないかなど、何工程にも渡るテストを1台7分半という決められた時間の中で、完璧に行わなければなりませんでした。
 信じられないかもしれませんが、生産現場は1秒縮めればそれだけ余裕が出るという世界です。品質を向上させながら、作業時間を「コンマ何秒」縮めるために、毎月何かしらの提案をするというノルマがありました。いわゆる「終わりなきカイゼン」です。僕も操作するときの手順を変えたり、点検する順序を変えたりする提案をして、実際に時間短縮を成功させました。
 「知恵を絞れば必ず限界は書き換えられる」──そのこと身を持って実感できた経験は、僕が仕事をする上での原点になりました。
 次に入ったプラスチック成形工場では、社員に経営感覚を持って仕事をすることを徹底させていました。自分の作った製品の売上げはいくらになり、コストはどれだけ掛かっているのか、キチンと把握して自分の働きに見合う利益を十二分に確保すること──経営感覚とはそういうことです。
 今度は「コストは1円でも安く、利益は1円でも多く」への挑戦です。僕は再び新たな「カイゼン」を重ねる日々を送り、貴重な体験をさせてもらいました。

1台ごとに仕様が違う消防車を相手に、効率化に挑む。

 飛鳥車体に入社し、僕は最初の会社と同じ製品検査の仕事をしています。生産現場ではないから、さすがにコンマ何秒まで、ということはありませんが、限りない効率化は同じように必要とされています。
 というのも、製品検査には1台最低で30分、一番多い中型クラスで1時間半~2時間、チェック項目の多い板金改造車になると4~5時間かかることもあります。繁忙期になると、1日の検査の検査台数が10台近くになることもあるから、よほど効率的にやらないと処理しきれないのです。
 基本的には仕様書通りになっているかをチェックするのですが、車内が汚れていたら掃除もするし、ボルトのゆるみなどの簡単な直しは、いちいち製造現場に戻していたら、余計に時間がかかるので、自分で直したりします。さらには、備え付けの消防装備などは脱着をしてみて、どこかにひっかかったり、ぶつかったりしないかどうか確認するなど、お客様の立場で「使い勝手」を点検する必要もあるのです。

マスキングテープは検査後きれいに剥がし、何度でも使う。コスト削減はできるところから、ひとつ一つ地道に取り組んでいる。

 車両によって機能も装備も違い、検査ポイントも変わるので、消防車は作業時間が読みずらいところという難点もあります。そこで僕は経験値を蓄積するために、思いがけず時間がかかった検査内容を毎日メモに残し、作業終了後に読み返しては改善方法を考えるようにしています。
 さらには、例えば目で必要部品をチェックしながら、手で別の場所のボルトの締まりを確認し、さらに使えるときは足まで使うという、「奥の手」まで動員して、分単位での効率化に取り組んでいます。普通はそんなことをしたら、注意散漫になりそうですが、訓練次第で十分な精度を確保できるようになるものです。
 いまは、自分の作業をどうにか改善しようとしている段階ですが、ゆくゆくは仲間と協力して、工場全体に効率化への取り組みを広げていきたいと思っています。

幅広い業務を経験して自分自身を「カイゼン」し続けたい。

 検査課である程度満足の行く成果が出せたら、次は造る方の仕事も経験したいと思っています。いまはお客様のご使用現場での出張工事、追加工事も増えて来ているから、その戦力増強が必要になって来ています。その一員として、あっちこっちへ飛び回って活躍したいというのがその理由です。
 最終的にはさらに幅広い業務を経験して、この会社全体のさらなる品質向上と効率化に取り組みたいと思っています。ライバル会社も出て来ている中で、需要を横取りされないためには、この二つは絶対に欠かせません。
 入社してまだ3年目ですので、未来に向けて日々自分自身を「カイゼン」し続け、いつか必ずその目標を達成できるようにしたいと思っています。

結婚5年目。子供は今年4歳になる男の子に加えて、10月には第二子誕生予定。ギター、車いじりに野鳥観察と多趣味だが、父親業がますます多忙になる今後、全部こなそうと思えばプライベートでも時間との戦いが必要になりそうだ。


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