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煎じ詰めれば、私が売っているのは
私が持ち歩くカタログには載っていない
この会社が育てた「人の力」だと思う。

事業統括部 次長/松浪 一成[まつなみ・いっせい]

1982年生まれ。亜細亜大学経営学部 卒業。
大学卒業後もアルバイトをしながら生活。30歳を前にそろそろ定職に就こうとしていた矢先、先輩に自身の勤務先を薦められ 2010年入社。

見果てぬ夢を追いかけていた私が、
襟を正し胸に刻んだ思い。

 大学を卒業しても定職に就かず、27歳くらいの時にやっぱりこのままじゃまずいなと思って先輩に相談したら、「自分の勤めている会社にちょうど空きがある」と言ってくれて、最初は部品を運ぶドライバーとしてこの会社に入りました。
 入社した後に、消防車を造り続けて60年以上も経つ会社と知って、私は身の引き締まる思いがしたものです。
 「これまでにこの会社で造った消防車が、火事の被害から救った人はいったいどれくらいの数に上るのだろう。自分はこれから、この会社が果たして来たその大切な役割を未来に引き継ぐひとりになるんだ」。
 その思いを胸に刻んで、私は新たな人生を歩み始めました。

あるべき消防車の姿を映し出すために知らなければならないこと。

 私はその後、検査業務等を経てこの営業部に配属となりました。
 一人前の営業になるには、自分の会社の売り物である多種多様なオプションをすべて理解し、把握しなければならないのは言うまでもありません。でも、それ以前にまず消防車というものをよく知らなければなりません。どんな種類があって、どんな仕事をしているのか。危険な場所で、時には命を張って、消火や救助に当たる消防士さんたちの仕事を可能な限りやりやすくしてあげられるのは、一体どんな車なのか。
 それを理解してはじめて、お客様のご要望がどんな理由から発せられたものなのかに想像を巡らすこともでき、どんな車を造ってお届けすれば、お客様に満足いただけるのかイメージを描き出すことが可能になるのです。
 これらをすべてマスターし、営業マンとして独り立ちするのに、私は約4年かかりました。

工場に並ぶ架装中のトラック。これらすべてがお客様の要望に合わせてカスタマイズされ、全く別の消防車になっていく。

2日で終わる仕事から3ヶ月を要す仕事まで。
案件は多種多様。

 この会社ではポンプメーカーとの連携で年間600~700台の消防車を造っています。様々なタイプがありますが、大きく分けると下記の3つになります。
 A.ダブルキャブやハイルーフで多様なオプション装備があるものやカスタマイズ部分の多いタイプ
 B.ダブルキャブで平均的なオプション装備
 C.車両が元からダブルキャブで、オプション装備と塗装のみのタイプ

 製造期間はAが3ヶ月以上、Bは2~3週間、Cは約2日です。
 案件数で言うとBが約5割を占め、Aは約2割、Cが約3割と云った所です。営業部には私と、私にこの会社を紹介してくれた先輩のふたりと、それをサポートをしてくれるアシスタントの人達がそれぞれいて、ほぼ半分ずつを担当しますので、私の担当は年間約300台と言った所です。
 AとBはお客様の要望をよく理解して、現場にそれをきちんと伝え、スケジュール通りにご満足いただける車を造らなければなりません。Bは数も多いので、合理的に対応しないと、とても処理しきれませんが、Aはほとんどの場合、お客様のところへ出向いて、詳しくご要望を伺います。中にはやったことのない工事が必要な案件もあり、お客様の期待に応えられるのか、納期通りにできるのかと、プレッシャーを感じながらの仕事になりますが、やり遂げた後の達成感も大きいです。

72年の伝統が築いた貴重な資産。

 営業ですから、お客様とのコミュニケーションが大事なのは言うまでもありませんが、いい仕事をするには社内での人間関係構築も欠かせません。とくに製造を取り仕切る管理者や現場の職人さんたちとは、品質や仕事の進め方などについて意識を共有しておかないと、行き違いが起きたりする原因になるので、毎日現場を回るようにしています。
 創業70年を超えるこの会社。ここで働く職人さんの中には親子2代で勤めているという人もいます。築き上げた伝統はある意味では彼らの腕に支えられてきたとも言えるでしょう。
 私はあの日胸に刻んだ思いを忘れず、この会社で長い時間をかけて培われて来たものを大切にしながら、未来に向けて、それをどう活かして行くべきかを考え、形にしていきたいと思っています。

最近は、会社の仲間とよくキャンプに行く。会社の近くにもキャンプ場があるから、週末等は仕事帰りに直行することもある。


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