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一般ユーザーにとって、オートマチック
トランスミッション(AT)は、「ブラック・ボックス」。
その見えない仕組みが分かる専門家として、
とても大切な仕事をしていると思う。

ディストリビューション課 班長/加藤 歩[かとう・あゆみ]

1992年生まれ。高校(普通科)を卒業後、
2011年、学校に求人のあった弊社を志望し採用された。

工業高校出身者より知識やスキルで劣る分、
積極的な姿勢をアピール

 僕は普通科出身ですが、選択授業で「自動車工学」を履修していました。技術的なことよりは、むしろ雑学的なことを教えてくれる内容で、自動車が動く仕組みなどを知るうちに「自動車って面白い」と思うようになっていたのです。 就職活動では、全部で5社くらい受けたのですが、まさしく「自動車の仕組み」の中枢部分を扱っているこの会社が言うまでもなく第一志望でした。
 入社試験会場で周りを見渡せば、工業高校の出身者が多く、普通科の自分はかなり引け目を感じましたが、いまさら虚勢を張ってもしょうがないので、面接では「分からないことが多いと思いますが、一所懸命覚えます」と、積極的な姿勢をアピールすることに徹しました。蓋を開けてみれば、受かったのは僕一人。 幸運だったのは、この会社が人材を評価する上で、知識やスキルだけを重要視していなかったということですね。

初めて見るトランスミッションの中は、
謎だらけの迷宮だった。

 この会社ではトラックやバス等の大型車、それから建設用クレーンや自衛隊の装輪装甲車など大型特殊車両のATのカスタマイズや修理など、総合的な技術サービスを提供しています。
 入社するとまず、車種ごとの「組み付け」を徹底的に覚えることからはじめます。「組み付け」というのは、車両メーカーの工場でATを車体にすぐに組み込めるような状態にすることで、仕様書に基づいて、配線をしたり、ハーネスやブラケットといった部品を装着してゆく作業の事です。最初にトランスミッションの中を見せられた時には、あまりにも複雑で、ただただ目を見張るばかりでした。正直こんなものを自分が扱えるようになるのかと思いました。
 でも僕の指導に当たった先輩は、「誰でも最初はそうだよ」といいながら、手取り足取り付きっきりで教えてくれたものです。

弊社が扱う米国アリソン社のATの内部透視図。
現在の加藤はこれをすべて分解し、組み立てられるようになった。

加藤が取得したアリソンの認定書

アリソン認定技術者の資格を取り、
さらに高度な仕事へ。

 組み付けの仕事にすっかり慣れてしまうと、僕は修理サービスの仕事に興味を持つようになりました。不具合の原因をつきとめて、問題を解決する仕事なので、ATの構造や原理をすべて理解していなくてはなりません。高度な知識・技術が必要で、仕事をするには認定技術者という資格を取る必要があります。ハードルはかなり高いので、僕はとりあえずどんなものか覗いてみようと、自分のノルマをできるだけ早く終わらせて、業務を手伝わせてもらうことにしました。かなり図々しい思い付きでしたが、面倒見のいい先輩が、うるさがるどころか逆に「助かるよ」と言って、積極的にいろいろと教えてくれました。
 そして約2年後、満を持して挑んだ認定試験に僕は一発で合格しました。座学でいくら勉強したとしても僕なんかが絶対受かるはずはなく、ひとえにご指導いただいた先輩のおかげと感謝しています。

ATの需要が今後ますます広がる中で、
使命を果たせるプロを目指す。

 弊社へのATカスタマイズ需要はここ3~4年、毎年約2割ずつ増加しています。今後AT化はますます進むと同時に、自動運転の実用化などに伴って、技術が高度化していく可能性もあります。一般ユーザーにとって、ATは仕組みや構造を知る必要のない、まさに「ブラックボックス」。こうした時代を迎えて僕たち専門家の存在はますます重要になってきていると思います。
 認定技術者としてはまだ駆け出しの僕ですが、将来に向けて、様々な局面での迅速、適切な対応力を磨くとともに、日々進化する技術に関する知識を怠りなく蓄積して、時代の求めるATの専門家を目指していきたいと思っています。

※ブラック・ボックスとは…利用者には内部の動作原理や構造への理解が及ばない装置や機構のこと

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